「Stacks」は複数形で使うと本棚の意味があるそうです。
「カフェ文庫」ってコトで、このページでは本棚の本をご紹介してます。
※気付けば本だけでかなりの数なので、ジャンルでページを分けてあります。
音楽と映画のページはコチラ→ Stack01(音楽) Stacks03(映画)
旅をする木 / 星野道夫
管理人の最も尊敬する写真家、星野道夫氏のエッセイ集。
アラスカという聖地で体験する様々な出会いや出来事が綴られますが、どの文章も氏の感性の豊かさ、純粋さが伝わり、ある種のメッセージになっています。
写真って人柄が出ますが、そのことを思い知らされる一冊でもあり、夭折されたことが今なお惜しまれます。
ナヌークの贈りもの / 星野道夫
星野さんの本はどれも別格と言いたいくらい素晴らしいのですが、この本は写真と文章のコラボ本の代表ってことで。
ホッキョクグマの絵本という体裁ですが、深い文章で生と死、また転生(輪廻?)など様々なことを考えさせてくれます。
アルジャーノンに花束を / ダニエル・キイス
近未来SFの体裁ですが、ジャンル分け無意味と思わせるほど、底辺に流れるテーマは普遍的な二律背反。極論してしまえば彼岸と此岸の物語だと解釈しています。
翻訳ものにもかかわらずの大成功は、訳文の素晴らしさに尽きる、ということですね♪
死者の書 / ジョナサン・キャロル
読了当初は、こんなファンタジーがあったとは~!という思いでした。
本来、拡げた風呂敷が結ばれるはずのラストで、さらに混乱に突き落とされる感覚です。
読書好きで古本屋を覗いたことがある、って方には超おススメな一冊!
フィーヴァードリーム / ジョージ・RR・マーティン
ネタバレ承知で書きますが、いわゆる吸血鬼もの。ですが、古今のあらゆる吸血鬼ものと異なり、異種族間の友情物語に仕立てたことで、意外性と共にスケール感や普遍性も内包させることに成功しています。
しかも抜群の面白さです!
マンハッタンの戦慄 / F・ポール・ウィルスン
始末屋ジャック初登場!
戸籍や社会保障番号を持たず、神出鬼没で非合法な依頼も受ける始末屋ジャック。その彼にインド外交官だというクサムから、とある貴婦人の一対のネックレスを探してほしいとの依頼があり…?
ハードボイルドの衣を着たホラーファンタジー、ってな体裁ですが、とにかくジャックというキャラが秀逸で、ハマること必至!
ザ キープ / F・ポール・ウィルスン
ホラー小説色々読みましたが、一番怖くて面白かった1冊です。
単に個人的な恨みでなく、太古に一度封印された「純粋な悪」の萌芽というか、復活譚というか…?
東欧トランシルバニア地方と言えば、ファンには馴染みのロケーションでもあり、好きな人には堪えられないと思います♪
ナイトワールド / F・ポール・ウィルスン
始末屋ジャック、ザ キープ、触手(タッチ)という、ウィルスン作品のとりあえずの集大成で、太古の「純粋悪」との対決が描かれます。
太古に封印されて以来厖大なパワーを蓄積してきた「純粋悪」が現代のニューヨークで大復活、てなことなワケですが、一見荒唐無稽な物語を、それぞれの登場人物を丹念に追うことで現実感を持たせることに成功、最高に面白い作品に仕上がってます!
コンタクト / カール・セーガン
伝説的科学ドキュメンタリー番組「コスモス」ホストだった故セーガン博士渾身のSF小説。
意表を突いた宇宙旅行の方法と、「超統一論」を巡る喧々諤々の議論など、SFファン向けの読みどころもありますが、主人公(女性)の成長物語として読んでも秀逸で、読了後は星空を見上げてみたくなる一冊です♪
たった一つの冴えたやりかた / ジェイムズ・ティプトリー Jr
男性名ですが、実は女性SF作家の短編集。
16歳の女の子が主人公の表題小説が一番魅力的。いわゆる異種間ファーストコンタクトものですが、SF読み慣れない方でも、読後は爽やかな感動が残ること間違いなしです。
大宇宙の魔女 / C・L ムーア
同じく女性作家ムーアの、ノースウエスト・スミスシリーズ短編集。
火星や金星のうらぶれた(?)宇宙人街などが舞台で、SFというより、今ならファンタジーとして読む方がいいのかも。
松本零士さんのイラストも、当時話題になりました。スミスと異界の生物が触れ合う物語、「シャンブロウ」が秀逸!
イリュージョン / リチャード・バック
とにかく大好きな小説。
何といっても村上龍訳がおススメで、当意即妙な訳文になってると思う。空を飛ぶことに憧れる主人公リチャードと、リタイアした救世主の珍道中が、実は…?
自分がこの世にあるのは、たった一度の奇蹟(イリュージョン)。ならば楽しんでみよう。そんな読後感になれる一冊です。
ウは宇宙船のウ / レイ・ブラッドベリ
「霧笛」が読みたくて、最近改めて購入。
訳文のせいか、とっつきにくい作家ですが、霧笛だけは題材と文体があっていると感じられます。やはりこの作品も、SFの体裁ではあるけれど、ファンタジーとして読むのが正解だと思います。
リプレイ / ケン・グリムウッド
一時期ギョーカイで流行り、日本でドラマ化されたりしてました。
作家が正体不明なのですが、とにかく抜群に面白いし、様々なことを考えるキッカケになってくれます。その意味では、「アルジャーノンに花束を」に近い作品と言えるかもです。
精霊の守り人 / 上橋菜穂子
和製のいわゆるハイ・ファンタジーって、ゲーム関連ばかりで、小説ジャンルとしては聞いたことなかったけど、この作品で溜飲下がりました。
「指輪物語」作者トールキンが言語学者ですが、こちらは文化人類学。これだけの世界観を構築するのは、並大抵ではないということですね。
直腸がんで長期入院中、全シリーズ読破出来ました~♪
ボッコちゃん / 星新一
星新一のショートショート、中学時代から社会人になるまでの間で、文庫化されてるものはほぼ読破してると思います。
個別で好きな作品がたくさんあるのですが、代表ってことでボッコちゃん置いときます。
自室に2つある本棚の片方の、半分以上が星さんの文庫本だったり…。
ぼくの地球を守って / 日渡早紀
80年代長編SFマンガの傑作。
当時は近未来サスペンスと謳われましたが、自分的にはファンタジー要素が強いかな?
次世代編も描かれましたが、別作品と思うので興味がありません。
イティハーサ / 水樹和佳子
古代日本を思わせる神話世界が舞台のSFファンタジーの傑作。
とにかく絵が細緻で登場キャラが美しいので、それだけでも読む価値あるけど、キャラたちが過酷な運命を乗り越えていく強さも一読の価値あり!
サイファ / 成田美名子
ニューヨークが舞台のPOPな少女マンガの傑作。
アートスクールに通う生徒たちが主人公で、恋愛ものと思いきや、双子の兄弟を巡る家族の崩壊と再生の物語になっています。
ワン・ゼロ / 佐藤史生
2010年に乳がんで亡くなっていた佐藤史生の代表作。
いわゆるコンピュータSFだけど、捜神プログラムとか切り口が斬新で、八百万の神々のいる日本ならではの物語になってます。
夢みる惑星 / 佐藤史生
人類はどこから来たのか?…誰もが一度は問う疑問に対する佐藤史生の一つの答えと言える作品。
ラストまで読むと、そのスケールの大きさに圧倒されます。
秘密-トップシークレット- / 清水玲子
清水玲子の最高傑作。
ジャンルとしては近未来SFで、死者の脳をスキャンして死の直前の映像見る、という道具立てもさることながら、主人公薪を中心とした「バディもの」としての魅力も大。
沈黙の艦隊 / かわぐちかいじ
少年漫画から代表ってコトで。
国際問題や、自分と国家との在り方を考えさせてくれるマンガ。
ロシアのウクライナ侵略など昨今の現実見ると、原潜の利用法として一考の価値ある世界観だし、生涯ベストかも!
ラピュータス流星群 / 星野架名
2021年4月末に亡くなっていた、漫画家星野架名の緑野原学園シリーズコミックス第1作。
1980年代~2000年初期まで、雑誌花とゆめに短気連載のような形で掲載されてましたが、雑誌は読まないのでコミックスのみ購入続けてました。
学園物なのにSF仕立てのファンタジーでもあり、弘樹と彼方などキャラの魅力もあって最高のエンタメでした!